巨大タンカーの着桟手順と航海士の仕事内容
私たちが普段使っているガソリンや灯油は、日本全国の港からタンカーという大きな船で運ばれてきます。
大きな船を岸壁にピタッとつける着桟という作業は、海運業の中でも航海士の腕の見せ所になります。
重油を運ぶタンカーなど、何千トンもの重さがある船は、ブレーキを踏んでも急には止まれません。
車のようにバックで簡単に位置を調整することもできないため、港に入るずっと前から綿密な手順を組み立てて準備を進めます。
まずは港に入る数時間前から、風の向きや潮の流れの速さを細かく計算します。
周囲を航行する他の船の動きをレーダーや目視で確認しながら、少しずつエンジンの出力を落として目的地へと近づきます。
岸壁が近づいてきたら、いよいよ乗組員の出番。
船の上から「サンドライン」という細いロープの先に重りがついたものを、岸壁にいる係員に向かって投げます。
このロープをきっかけにして、今度は「ホーサー」と呼ばれる太い係留ロープを手繰り寄せ、岸壁のボラードという鉄の杭にしっかり固定します。
この時の役割分担は明確に決まっています。
船長が全体の指揮を執り、航海士が船の前後でロープの張り具合や岸壁との距離を大声や無線で報告します。
「あと5メートル」「あと3メートル」といった正確なやり取りが、安全な着桟には欠かせません。
船が岸壁にぶつからないように、みんなで声を掛け合って作業を進めます。
無事に船が固定されたら、今度は油を陸に送るためのパイプラインを繋ぐ手順に移ります。
現在、新しい環境で海で働いてみたいと考えている方や、これまでの経験を活かして転職を検討している方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。